アレルギーによる咳症状の特徴や治し方まとめ!家でもできる対処法もご紹介

咳が長引いて困っていませんか?その原因はウイルスや細菌ではなくアレルギーかもしれません。適切に対応しないと症状が悪化してしまう可能性もあります。この記事では、アレルギーによる咳症状の特徴や治療法についてわかりやすく解説します。

目次

アレルギーが原因で引き起こされる咳疾患

咳が出るのは、ウイルスや細菌に感染したときだけではありません。何らかの理由で気道粘膜に炎症がおこると刺激に敏感になり、そこにアレルギー物質が接触することで激しい咳を起こします。ウイルスや細菌感染のような感染性のある咳と異なり、アレルギーによる咳は人にうつす心配はないので安心してください。

アレルギーが原因で起こる咳疾患にはいくつか種類があります。

咳喘息

咳喘息とは、気管支喘息と異なり呼吸困難や喘鳴*がなく、慢性的な咳症状のみが主な特徴です。3週間以上症状が続くと咳喘息を疑います。治療しないと気管支喘息に移行することもあるため、早期の治療が大切です。

*喘鳴:気管や気管支がせまくなることが原因で起こるヒューヒュー、ゼーゼーなどの異常な呼吸音

アトピー性咳嗽

アトピー性咳嗽とは喘鳴や呼吸困難がなく乾いた咳が3週間以上続き、アトピー素因*を疑う所見があるときに診断されます。イガイガやチクチク、かゆみなどの喉の違和感と乾いた咳が特徴です。中年女性に多くみられ、エアコンや喫煙、運動、ストレスがきっかけとなり発作が起こることがあります。

*:アトピー素因:本人または家族にアトピー性皮膚炎などアレルギー症状を引き起こしやすい要因を持っていること。

喉頭アレルギー

アトピー性咳嗽のなかでも、アレルギー反応が喉頭(こうとう)*粘膜のみで起きている病気です。鼻や口からアレルギー物質が侵入し、慢性的に喉頭を刺激することが原因です。喉の違和感と頑固な咳が主な特徴になります

*喉頭:のどの声を出す部位

気管支喘息

気管支喘息は気管が慢性的に炎症を起こし、刺激に過敏気道が細くなる疾患です。咳、呼吸困難、喘鳴、胸苦しさが発作的に発生します。とくに就寝時や深夜、早朝に悪化することが多く、呼吸器感染症や、気象の変化、肥満、ストレス、アルコールなども悪化する原因の一つです。

アレルギー性気管支炎

ウイルスが原因ではない気管支炎で、主な原因としてハウスダストや花粉、動物の毛が知られています。時間帯にかかわらず8週間以上咳が続く痰が出ない空咳が特徴です。

黄砂によるアレルギー性の咳症状

黄砂とは、主に2月から5月の春頃に、中国や東アジアから強風にのって発生する非常に小さな砂です。黄砂が飛ぶ過程でアレルギーを起こす有害な物質も含み、細かい粒子が気管支を通って肺まで入ることで、鼻水や咳、目のかゆみといった症状が起こります。

アレルギー性の咳症状の治療法

アレルギー性の咳症状を治療するためには、アレルギー検査を行い原因となる物質を特定することが大事です。原因物質や症状のひどさによって治療法が変わるため、安易に市販薬で対応せず、病院へ受診して原因にあった治療を行うことが大切です。

アレルギー物質を突き止める

血液検査でアレルギーに反応するIgE抗体検査を行います。原因物質はホコリやダニ、花粉や動物の毛など数多く存在し、複数のアレルゲンに反応を示す方もいます。適切な治療を受けるためにも、まずはアレルギー検査を行い、医師の診断を受けましょう。

必要に応じて内服・投薬を受ける

検査の結果、薬による治療が必要な方は薬物治療を行います。アレルギー反応の原因を抑える抗ヒスタミン薬の内服や、気道の炎症を抑えるステロイド吸入剤、気道を拡張することで呼吸を楽にする気管支拡張剤などを使用します。

症状が落ち着いても一定期間継続が必要な場合もありますので、医師の指示に従って使用してください。

家でもできる咳症状の対処法

咳症状をやわらげるためには、気道への刺激を減らす対策を心がけることが重要です。気道がせまくなる姿勢は避けて、乾燥しないように注意しましょう。喫煙などの刺激物も良くありません。

ご家庭でもできる対処方法をいくつか紹介します。

横向きで寝る

うつ伏せや仰向きに比べて、横向きで寝ると気道が広がり呼吸が楽になります。クッションや枕、丸めたバスタオルなどで背中を支え、上半身を少し高くした姿勢で就寝しましょう。

濡れたマスクをつける

乾燥した空気は喉を刺激し咳の原因になります。水でぬらして軽く絞ったマスクを着けることで、気道の乾燥予防や呼吸器系の粘膜の保護、気道の粘液の流れを改善してくれます。

水分を多めに摂る

水分を多めに摂ると、気道の保湿や痰の排出効果が期待できます。冷たい物や熱すぎる飲み物は喉に負担がかかるため、喉がほんのり温かく感じる程度の温度が適切です。はちみつには喉の刺激や咳をやわらげる作用があるため、はちみつ入りの飲み物もおすすめです。

ただし、1歳未満の乳児には、はちみつは与えないようにしてください。

喫煙や刺激物は控える

刺激物は気道の炎症を引き起こし咳の原因になります。辛い物や強炭酸水、アルコールなど喉に刺激を与える物は控えるようにしましょう。

喫煙は気道の粘膜を直接損傷し防御機能を低下させるとともに、慢性的な呼吸器疾患のリスクを高めます。咳症状以外にもさまざまな健康被害がありますので禁煙を心がけましょう。

子どもの咳症状は長引くことがあるので注意が必要

大人に比べて子どもは、気道がせまく咳が長引くことが多いです。ウイルス感染による風邪なら約半数は10日以内に改善し、1か月程度経てばほとんどの子どもは良くなります。咳が長期化して、コンコンと激しく咳き込んだり、ヒューと音を立てて息を吸うような発作が出たりした場合は百日咳などの細菌感染を起こしている可能性があります。2週間以上咳が持続するときや、いつもと違う咳をするときは病院を受診しましょう。

症状がある場合は耳鼻咽喉科や呼吸器内科を受診しよう

アレルギーが原因の咳でも、アレルギーの種類や影響を受ける部位、症状に応じて治療法は異なります。治療を行わずに放置すると睡眠障害や集中力の低下など生活の質が低下するだけではなく、肺炎などの合併症をおこす危険性もあります。健康を保ち、生活の質を向上させるためにも、咳や喉の違和感を感じたら耳鼻咽喉科や呼吸器内科へ相談してください。

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この記事の監修者

山中 弘明のアバター 山中 弘明 よし耳鼻咽喉科 院長

【経歴】
・東京医科大学医学部 卒業
・東京医科大学八王子医療センター 初期研修修了
・日本大学板橋病院 勤務
・日本大学病院 勤務
・都立広尾病院 勤務
・よし耳鼻咽喉科 承継

【資格】
・日本耳鼻咽喉科学会専門医
・身体障害者福祉法 第15条 指定医
・日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定 補聴器相談医

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