コロナ後遺症の倦怠感の症状・完治までの期間は?対処法や治療方法も詳しく解説

コロナウイルス罹患後に、倦怠感や睡眠障害などの後遺症が出る方がいます。コロナ後遺症は適切に対応することで、より早期に完治できる可能性が期待できます。この記事では、コロナ後遺症による倦怠感の症状や完治までの期間、対処法や治療方法について詳しく解説します。

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コロナ後遺症の倦怠感の特徴

倦怠感の強さは人それぞれで、「倦怠感はあるが働ける」という方もいれば、「倦怠感が重くて1日中寝ている」というくらいひどい方もいます。安静にしていると平気だけど、動き出すと倦怠感が悪化していくのも特徴のひとつです。

そのほかにも、以下のような症状が出る場合があります。

  • 集中力が続かない
  • うまく眠れない
  • もの忘れが増えた
  • 不安症やうつ病の発症または増悪
  • 上腕やふくらはぎなどの四肢や関節の痛み

コロナ後遺症では精神的にも肉体的にも疲れやすくなるため、倦怠感をより強く感じてしまいます。

睡眠障害・記憶障害やうつになる場合もある

睡眠のリズムが崩れたり、疲れているのに眠れなくなったりするような睡眠障害が、コロナ後遺症患者の約3割で起こります。集中力が続かず、勉強してもなかなか記憶が定着しないなどの記憶障害を生じる方もいます。倦怠感が徐々に悪化している場合は、うつなどの精神的な要因が原因になっている可能性があり、必要に応じて抗うつ剤などの治療が必要です。

コロナ感染後に倦怠感を感じる人の割合は40%

都立病院がおこなった調査では、デルタ株以前で約40%、オミクロン株では約46%の人が、コロナ後遺症で倦怠感を感じているというデータが出ています。コロナウイルスに感染した方の約8割が、発症後1か月未満で後遺症の症状を感じています。

倦怠感に対して自分でできる対処法

倦怠感が強いと感じるときは、無理をしないで安静にして休んでください。立っていたり座っていたりして、頭を起こしていると症状が出やすいため、休むときは横になって寝るか、机に頭を突っ伏した姿勢をとると良いです。

入浴も体力を使うため、汚れが少ないときは軽く身体を拭くだけにしましょう。お風呂に入るときはシャワーでさっと身体を洗うだけにして、湯船につかるのは数分程度してください。

睡眠不足やジャンクフードの食べ過ぎ、スマホによる目の酷使など、身体に負担がかかる行動は避けることが大事です。

日によって倦怠感が変わることを理解する

倦怠感の強さには波があり、その時の気分や天候、女性なら月経などのホルモンバランスの影響で変わります。調子の悪い日が続いても落ち込み過ぎず、日によって調子に波があることを理解した上で、治療に集中してください。

コロナ後遺症の倦怠感の4つの治療法

コロナ後遺症に対する確実な治療方法はまだ見つかっていませんが、効果が期待できる治療方法は増えてきています。薬を使用したり、外科的な処置をしたりなど、主に4つの治療方法について解説します。

薬を服用しての治療

コロナ発症直後なら、抗ウイルス薬の服用で後遺症の発症を減らすことが期待できます。患者さんの症状や希望に応じて、ゾコーバⓇやパキロピッドⓇなどの抗ウイルス薬を服用して治療をおこないます。(当院ではコロナ治療のための薬の処方は行っておりません)

発症から時間が経過している場合は、抗ウイルス薬の効果は期待できません。睡眠障害やうつを発症している場合は抗うつ剤や睡眠導入剤を使用するなど、後遺症症状に合わせた薬を検討します。

漢方薬による治療

コロナ後遺症のように原因が解明されておらず、要因が複雑に絡みあっている症状の治療には、漢方薬が効果的だったというデータが出ているのです。

倦怠感、疲労感、気分の落ち込み、不眠などの症状には加味帰脾湯を使います。症状が長く続いて心身が弱っている方には、十全大補湯人参養栄湯などのエネルギーを補う漢方薬を使用するなど、患者さんの症状や体質に合わせて薬を選びます。

ワクチン接種

コロナワクチンを定期的に接種することで、後遺症の発現が約1割低下したというデータが出ています。ワクチン接種はコロナ発症を予防するだけでなく、後遺症予防にも一定の効果が期待できます。

Bスポット療法(EAT療法)

Bスポット療法(ETA)とは、上咽頭(じょういんとう)に塩化亜鉛という薬を塗る治療で、上咽頭炎の治療に適応があります。コロナ後遺症の症状は、慢性的な上咽頭炎が原因で起こっている可能性があり、日本を中心にコロナ後遺症の治療でBスポット療法(EAT療法)がおこなわれています。

Bスポット療法(EAT療法)についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
>>【当院で治療可能】Bスポット治療(EAT治療)について解説!上咽頭炎やコロナ後遺症に効果的な治療法

市販薬で症状が改善した症例もある

海外では胃薬(H2ブロッカー)や、花粉症に使う薬(抗ヒスタミン薬)などの市販薬で症状が改善したという報告もあります。ただしまだ研究段階であり、日本で使用されている量よりも高用量でのデータです。

同様の薬は医療機関でも処方することは可能です。まずは医療機関へ受診して医師の診察を受けることをおすすめします。

倦怠感症状は約3か月の治療で改善する場合も

URL:https://www.chutoen-hp.shizuoka.jp/important/20200407/corona_sequelae/treatment-55152/

倦怠感症状は時間の経過とともに改善していく方が多いですが、症状の重さは個人差があり、1年以上症状が続く方もいます。適切に治療をおこなえば、3か月程度で改善していく場合もあります。階段を上るように少しずつ回復していきますので、治療期間はあせらず無理をしないようにしましょう。

倦怠感は筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群と似ている

筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)とは、突然激しい倦怠感がおこり、微熱や筋肉痛、思考力の低下、うつ症状などが6か月以上継続もしくは再発を繰り返す疾患です。ウイルス感染をきっかけに発症することが多く、コロナ後遺症からこの病気を発症する方もいます。

筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)は6か月以上症状が続き、休息しても倦怠感が改善しない場合があるなど、コロナ後遺症とは違う特徴があります。

どちらの病気も倦怠感や筋肉痛、うつ症状などの似た症状があるため、コロナ後遺症による倦怠感が長引いている場合は、筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)の可能性を考えて医療機関に相談してください。

ただし、コロナ後遺症と筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)のどちらも発症メカニズムは完全に分かっていないため、治療方法も手探りの状態なのが現状です。

仕事や学校への復帰には注意が必要

コロナウイルス感染症による発熱や咳の症状が改善しても、倦怠感が残るようなら仕事や学校へすぐに復帰するのは注意してください。遅れた仕事を取り戻そうと焦ったり、落ちた体力を戻そうと急に活動したりすると、倦怠感が悪化してしまう場合があります。

療養期間が長引くと勉強が遅れたり、職場に迷惑がかかったりと焦ってしまうかもしれませんが、無理をしてしまうと結果的に復帰が遅くなってしまいます。医師と相談して、可能なら短時間勤務や軽めの作業から徐々に開始していきましょう。

コロナ罹患後に倦怠感がある場合は病院を受診しよう

コロナ罹患後の倦怠感や集中力の低下、うつ症状などは周りの人間からは理解されにくく、辛い思いをしている方もいます。コロナ罹患後の症状は、適切に治療をおこなうことで早く改善する場合もあります。

コロナ罹患後に倦怠感や睡眠障害などの症状を感じる場合は、まずは専門の病院へ相談してください。

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この記事の監修者

山中 弘明のアバター 山中 弘明 よし耳鼻咽喉科 院長

【経歴】
・東京医科大学医学部 卒業
・東京医科大学八王子医療センター 初期研修修了
・日本大学板橋病院 勤務
・日本大学病院 勤務
・都立広尾病院 勤務
・よし耳鼻咽喉科 承継

【資格】
・日本耳鼻咽喉科学会専門医
・身体障害者福祉法 第15条 指定医
・日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定 補聴器相談医

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