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耳や鼻のお悩み解決コラム

補聴器の値段は高い?安い?タイプ別相場や購入時の補助金制度について分かりやすく解説

耳の病気

補聴器の値段の目安がわからず困っていませんか?安価な補聴器は財布には優しいですが、値段だけで選ぶと使いづらく後悔することもあります。

この記事では補聴器の相場や補助金制度についてわかりやすく解説します。

補聴器の一般的な値段は10~30万円

補聴器の使用状況調査によると、53%の人が片耳あたり10〜30万円の価格帯で補聴器を購入していることがわかりました。価格帯別による補聴器の特徴を紹介していきます。

5万円未満の補聴器のタイプと特徴

5万円未満の補聴器は比較的安価な価格帯です。その分機能面は弱く、雑音抑制や音量の調整などができず、外出時には使いにくさを感じるかもしれません。

耳あな型補聴器は既製品になるため、装着感は個人差が大きいです。耳かけ型補聴器は本体が大きくデザインも限られます。ポケット型補聴器は本体が大きく、装着時に目立ちやすい製品が多いです。

1万円未満の価格では補聴器と間違われやすい集音器の可能性が高いため注意してください。

5万円以上10万円未満の補聴器のタイプと特徴

5万円以上10万未満の価格帯の補聴器は、基本的な機能は備えており、生活の場が静かな自宅の人などは十分使えます。しかし雑音抑制や音量調整の機能が十分ではないため、外出など騒音が多い場所で使う機会が多い人は、聞き取りにくさを感じることもあります。

10万円以上の補聴器のタイプと特徴

音の調整や指向性、雑音抑制の機能がよくなり、聞こえやすさが格段に向上するため、10万円以上の補聴器はもっともよく買われる価格帯です。

耳あな型補聴器の場合は、耳のサイズや形に合わせたオーダーメイドになるため、快適なフィット感です。耳かけ型補聴器やポケット型補聴器は、小型化され目立ちにくいデザインが増えるため選択肢が広がります。

外出機会が多い人や日常的に補聴器を使う人は10万円以上の製品がおすすめです。

【タイプ別】補聴器の値段相場

補聴器でよく購入されるタイプはRIC(リック)型補聴器で、次いで耳あな型補聴器、耳かけ型補聴器が人気です。小型で性能のよい補聴器ほど高額になり、種類によっても価格帯は変わります。タイプ別の値段相場と特徴を紹介します。

耳あな型補聴器

耳あな型補聴器は耳の穴にはめて使用する補聴器で、主なメリットは以下3つです。

  • 補聴器本体が目立ちにくい
  • 自然な集音効果で音の方向がつかみやすい
  • メガネやマスク着用の邪魔にならない

人によっては音がこもって聞こえることや、閉塞感を感じるデメリットもあります。耳あな型補聴器のメリットを最大限に生かすには、自分の耳の形にあったオーダーメイドにする必要があります。片耳で5万円未満の場合は既製品になり、オーダーメイドの場合は10〜60万円と高額になります。

耳かけ型補聴器

耳にかけて使用する補聴器を耳かけ型補聴器といいます。主なメリットは以下の2点です。

  • 機能や性能が豊富で幅広い聴力に対応可能
  • ハウリングが発生しにくい

大きく目立ちやすいため外見が気になる人もいますが、デザインやカラーが豊富でファッションの一部として楽しんでいる人もいます。

デメリットとしてメガネやマスクの使用者は、装着時の違和感や外すときに補聴器もいっしょに外れることもあるため邪魔に感じる点です。

値段は機能やデザインで異なり、価格の目安は片耳で5万〜60万円です。

ポケット型補聴器

補聴器本体とイヤホンをコードでつなぎ、本体はポケットに入れて使うタイプがポケット型補聴器です。本体に内蔵された音を拾うマイクと音を出すイヤホンの距離が離れているため、ハウリングが起こりにくくなります

本体が大きいため音量調整などの操作がしやすく、市販の乾電池が使える点もメリットです。デメリットは本体が大きいため目立ちやすいことやコードが邪魔になること、ポケット付きの衣服を選ぶ必要があることです。

価格の目安は片耳で3万〜13万円と、他のタイプと比べると値段相場は安くなります。

RIC型補聴器

RICとは「Receiver in Canal(外耳道レシーバー)」の略です。全ての部品が本体内部に配置された従来の耳かけ型補聴器に対して、RIC型補聴器は音の出るレシーバーを外耳道(耳の穴)の奥に入れる構造になっています。

一般的な耳かけ型より小型化・軽量化され目立ちにくいことがメリットで、RIC型補聴器は現在の主流タイプです。デメリットは耳かけ型と同様にメガネやマスクが装着しづらいことと、電池も小さくなるため交換頻度が高くなることが挙げられます。

価格目安は片耳で10万〜55万です。

メガネ型補聴器

メガネ型補聴器はメガネと一体化された補聴器です。イヤホンで耳の穴を塞ぐことがないため、閉塞感が苦手で普段からメガネを使っている人におすすめになります。

メガネ型補聴器は骨の振動により伝わる音を利用しているため、対象になるのは伝音性難聴*の人です。価格の目安は片耳で20-25万円になります。

*伝音性難聴:外耳や内耳の損傷や閉塞することが原因で音の振動が伝わりにくくなる難聴

特殊補聴器

離れた場所に設置したFM送信機から聞きたい音を電波で飛ばして、直接耳にとどく補聴器が特殊補聴器です。

騒音・距離・反響の問題が改善できる点がメリットですが、事前に話す人が送信機をもつ必要があり、講義や学外学習、運動会での使用に向いています。

送信機と受信機の形状や大きさ、機能により価格は変わり、値段相場は6万円〜20万円です。

子ども用補聴器

子どもは成長とともに耳の穴の大きさや形が変わります。耳の形状が安定するまでは、サイズに影響しない耳かけ型補聴器がコスト面でおすすめです。安定して耳にかけられない場合は、本体を肩や洋服に取り付ける「イヤホンクロス」という選択もあります。

価格は機能や補聴器のタイプ、性能により変わり、値段相場は5万〜40万円です。

補聴器の値段が高い理由

補聴器は購入したら終わりの商品ではありません。より使いやすい補聴器にするためには、長期的なサポートやケアが必要です。

定期的なフォローが必要なため、高額になり補聴器の購入をためらう人がいますが、自分の聴力や生活環境に適していない補聴器は、使いづらくお金のむだになる可能性があります。

補聴器が高額な理由を知り、価格に納得できる補聴器を購入することが大切です。

購入後のサポートや定期的なケアも含まれているから

補聴器による聞こえ方は生活環境によって変化することがあります。購入前にフィッティングを受けた人でも、9割以上の人が購入後も補聴器の調整をしています。なかには10回以上調整している人もいました。

補聴器の性能を引き出すために、購入後も定期的かつ適切なサポートが受けられる販売店で購入しましょう。

厚生労働省の認可が必要な精密機械であるから

補聴器は精密な医療機器で、厚生労働省が決めた一定の効果や安全基準をクリアしたものだけが補聴器として認可されます。そのため補聴器は、安価な集音器とは効果や信頼性が異なります。

補聴器購入の際に活用できる補助金制度がある

補聴器の購入負担を減らせる制度は主に2つあります。一つは障害者手帳をもっている人が対象の補装具費支給制度で、1割の自己負担で補聴器を購入することができます。もう一つは医療費控除による所得税の還付や住民税の減額制度です。

どちらも申請が必要で、購入金額の上限や所得による制限など実際に使えるかどうかは人によります。独自の助成を行っている自治体もあるため、補聴器の購入を考えたときは、活用できる補助金制度について自治体へ確認しましょう。

補聴器の購入費用は医療保険などの適用対象にはならない

補聴器の購入は保険適用にならないため、生命保険や健康保険、医療保険などは使えません。

補聴器と集音器、助聴器の違いには注意が必要

補聴器と集音器(助聴器)の一番の違いは、厚生労働省から承認された医療機器であるかどうかです。聴力や生活環境に合わせた聞こえ方の調整が補聴器は可能ですが、音を集めて全ての音を大きくする集音器は環境によっては使えません。

集音器は補聴器と見た目が似ているうえに安価ですが、機能面が不十分な可能性もあるため、間違えて購入しないよう注意してください。

自分に合った補聴器の選び方

高性能な補聴器でも、使う人の生活環境や聴力に合わせた適切な調整を行わないと効果は十分に発揮できません。補聴器の購入を検討してから、自分の聴力に適した満足できる補聴器になるまでの流れを説明します。

まずは耳鼻科で「きこえ」状態と難聴度をチェックする

補聴器の購入を考えたら、まずは耳鼻科を受診しましょう。耳の炎症や耳垢など耳鼻科の治療で聞こえにくさが治る可能性や、病気の合併症として難聴になっている可能性があるためです。

補聴器が必要と診断された場合は、自分に適した補聴器を購入するために聴力検査が必要です。聞こえに関する情報は医師から補聴器販売店へ診療情報提供書を通して伝わり、補聴器購入の重要な情報になります。   

認定補聴器専門店で種類、性能を確認する

豊富な知識と経験をもとに補聴器の選定や調整が行える認定補聴器技能者が常勤するなど、一定の基準をクリアした補聴器販売店を認定補聴器専門店といいます。自分の生活環境や聴力に適した補聴器を選択し調整することで、補聴器の効果が十分に発揮できます。

補聴器を購入するだけなら一般のメガネ屋や通販サイトなどがありますが、自分に適した補聴器を購入できるのは認定補聴器専門店です。

試聴を十分に行う

補聴器の種類やタイプによって装着感が変わるため、耳の痛さや閉塞感、メガネ着脱時の違和感など補聴器の装着感を確認します。聞こえやすさの基準は人により異なるため、音の調整も必要です。

主に以下の3つを調整します。

  • 利得調整:主に小さい音を聞こえるまで増幅する
  • 最大出力制限:最大音量を制限する
  • 音質調整:音のバランスを整える

自分にとって最適な聞こえやすい音に調整した後は、店内で試聴し聞こえやすさが改善されているか確認します。店外に出て騒音の聞こえ方を確認することもおすすめです。自宅に持ち帰り視聴することが可能な販売店もあります。

メンテナンスや保障について確認しておく

補聴器は精密機器のため、日々のメンテナンスを事前に確認してください。補聴器は段階的に音を調整した方が慣れやすいです。補聴器の点検や掃除もかねて、2〜3カ月に1回は販売店で相談するのがおすすめです。

メンテナンスの費用や故障した場合の保証についても、購入前に確認しましょう。

購入時は価格も十分に考慮する

補聴器の価格は幅が広く、高額なほど機能や性能は上がります。しかし聞こえの状態によっては、高性能な補聴器が必要ない場合もあります。

予算と相談しながら、低価格帯から高級品まで性能の違いを試してみることが大切です。

補聴器を購入する際はまずは耳鼻科で相談しよう

補聴器の購入を検討して耳鼻科を受診した人でも、治療で難聴が改善されることや別の病気が見つかった人もいます。まずは耳鼻科で適切に診断してもらい、補聴器が必要かどうか相談しましょう。

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