江東区東大島の耳鼻科 小児耳鼻咽喉科 花粉症

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耳や鼻のお悩み解決コラム

「骨伝導補聴器」は伝音性難聴の場合におすすめ!メリット・デメリットや種類についてもご紹介

耳の病気

「骨伝導補聴器」という言葉を聞いたことはありませんか。骨伝導補聴器は伝音性難聴の方におすすめですが、年齢によっては対応できなかったり、デメリットのほうがかえって大きくなったりする可能性があります。

この記事では、骨伝導補聴器のメリットやデメリット、それぞれの種類について分かりやすく解説します。

骨伝導補聴器とは

骨伝導補聴器は「骨伝導」という仕組みを利用して音を伝える補聴器です。骨伝導とは音の伝わり方の1つで、耳ではなく骨を介して音の振動を直接内耳に伝えます。通常耳から音を感じるときは、空気の振動が外耳から入り鼓膜を振動させ、中耳を通って内耳に届きます。

一般的な補聴器は耳に入ってくる音をコントロールしますが、骨伝導補聴器は外耳や中耳の働きに関係なく音を伝えられる補聴器です。

骨伝導補聴器は伝音性難聴の場合におすすめ

骨伝導補聴器は伝音性難聴の場合に使用することが可能です。

伝音性難聴は外耳や中耳に異常があり、内耳は正常に機能しているので骨伝導補聴器によって音を伝えることが可能です。しかし、感音性難聴や混合性難聴では内耳にも異常がみられる場合があるため、骨伝導補聴器をつけても改善が期待できません。

加齢に伴う難聴の場合はおすすめではない

加齢による難聴は感音性難聴か混合性難聴の場合が多いため、骨伝導補聴器はおすすめできません。感音性難聴は音の伝わり方よりも音の感知が困難な状態です。外耳や中耳に異常があるわけではないので、骨伝導補聴器を使用しても改善が期待できない可能性があります。

加齢に伴う難聴には、聞こえ方に合わせて音の調整ができる一般的な補聴器をおすすめします。

感音性難聴など、難聴の種類についてより詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。

>>聞こえにくさは感音性難聴の可能性あり!聞こえ方や原因、補聴器による治療について詳しく解説

骨伝導補聴器を使う3つのメリット

骨伝導補聴器には以下の3つのメリットがあります。

  1. 耳を塞がない
  2. 周囲の音を聞き取りやすい
  3. 目立たない

1つ目は、骨伝導補聴器は耳の穴を塞がずに使用するので、自分の声が響かず閉塞感もありません。耳がかぶれたりかゆくなったりすることもないため、長時間でも快適に使用することが可能です。

2つ目は、耳が開いていることから周囲の音が聞き取りやすくなっています。車の音なども聞こえるため、外で補聴器を使用する場合なども安心です。

3つ目は、骨伝導補聴器は一般の補聴器に比べて目立ちません。眼鏡型だと通常の眼鏡と見分けがつかず、埋め込み型の場合だと気づかれないこともあります。周囲の目が気になるという方でも安心して使用することが可能です。

骨伝導補聴器を使う3つのデメリット

一方で、骨伝導補聴器は以下の3つのデメリットもあります。

  1. 高度な難聴には対応できない
  2. 音質が悪い
  3. 価格が高い

1つ目は、骨伝導補聴器は高度の難聴に対応できるほどの出力がありません。高い出力をもった骨伝導補聴器を無理に使用しようとすると、頭部を強く抑えることから痛みや血流が悪くなるだけでなく、頭蓋骨は凹んでしまう恐れがあります

2つ目は、骨伝導補聴器は一般的な補聴器に比べて音質が劣っている傾向があります。骨伝導補聴器が音の振動を頭蓋骨に伝えるには、皮膚を介する必要があります。皮膚は水分や脂肪を含み、低音や高音の伝わりが弱くなってしまうため、音質が低下してしまうのです。

3つ目は、骨伝導補聴器は一般的な補聴器に比べて種類や販売台数が少ないことから、価格が高い傾向があります。手術が必要な補聴器もあり、一般的な補聴器に比べて費用がかかる場合があります。

骨伝導補聴器には4種類ある

骨伝導補聴器には4種類あり、見た目や使用感が異なります。それぞれの補聴器の特徴や仕組みを理解し、メリットやデメリットも把握したうえで、自分に合った補聴器を検討しましょう。

メガネ型骨伝導補聴器

メガネ型骨伝導補聴器は、骨伝導型補聴器のなかで主流となっている補聴器です。ツルの前方にマイク、後方に振動板がついており、耳のうしろの骨に振動を伝えることで音が聞こえる仕組みとなっています。主に軽度から中等度の難聴が対象です。

見た目がメガネの形をしていることから、補聴器をつけていることに気づかれにくいというメリットがあります。度を入れてメガネとして使用することも可能です。

一方で、メガネが少し重く感じたり、大きい音を出すと補聴器本体がガタガタ揺れたりするといったデメリットもあります。

カチューシャ型骨伝導補聴器

カチューシャ型骨伝導補聴器は小児が対象となる場合が多い補聴器です。カチューシャの一番下についている振動子をカチューシャで固定するため、動き回ってもズレにくくなっています音が伝わってくる方向が分かりやすいこともメリットの1つです。

カチューシャ型のデメリットは、本体が目立ちやすいことです。カチューシャが気になってカバーを着ける利用者もいます。

埋め込み型(骨固定型)骨伝導補聴器

骨固定型補聴器は、チタン製のねじを頭蓋骨に埋め込んで音を聞く補聴器です。頭蓋骨にねじを埋め込む際には、病院での手術が必要になります。

振動子は骨に埋め込まれているため、より音が聞き取りやすくなるだけでなく補聴器をつけていることを周りに気づかれることがないというメリットがあります。

しかし、ねじは露出した状態になっているため感染症には注意が必要です。周りの音を感じ取るための小さな機械を頭に着けるため、違和感があるといったデメリットもみられます。

軟骨伝導型補聴器

軟骨伝導型補聴器は、「軟骨伝導」と呼ばれる骨伝導を利用し、外耳の軟骨部分に振動子を当てて音を聞く補聴器です。

耳掛け式と同様、本体を耳に掛けて使用しますが、圧迫感を感じずに使用できるというメリットがあります。

しかし、軟骨伝導型補聴器は4種類の補聴器のなかでも新しい技術であるため、取り扱いが一部の医療機関のみで非常に少ないというデメリットもあります。

骨伝導補聴器についての相談は耳鼻咽頭科へ

骨伝導補聴器は伝音性難聴の場合におすすめですが、難聴の種類や年齢によっては一般的な補聴器の方が合っている場合もあります。年齢や音の聞こえ方、使用感によって適切な補聴器の種類は異なります。自分に合った補聴器を選ぶためにも、骨伝導補聴器をはじめ補聴器についてまずは耳鼻咽喉科で相談しましょう。

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